こんにちは。

ようやく、連載中?の章「バスキングで必要と思っていた不必要なものって?」のお題に戻ってきました。

 

サブタイトルを入れると長くなるので、「バスキングに不要なもの」に省略します。(笑)

 

最初は1、2回で書くつもりだったので、あえてまどろっこしく長いタイトルにしたのですが・・・

バスキング四方山話に脱線してるうちに、1、2回で終わらなくなりました。

 

第一回目はこちら。今回で七回目なので、長いです。(笑)

 

前回更新の頁では、改めて「バスキング」についておさらいをしてみました。

日本で考える「バスカー」という言葉への捉え方とは全く認識が違うので、興味ある方はぜひ、前回の頁もご覧ください。

 

 

イギリスではバスカーは肩書きにもならないよ~と言うようなお話しです。

それらを改めてお伝えした上で・・・

 

今回は、バスキングに不要なもの「その六」でお伝えした「セットリスト(不要!)」のお話しに続く「その七」になります。

 

 

セットリストの頁では、ちょっとふざけた例などをあげて書いてしましたが、すみません。(笑)

 

そう、セットリストはバスキングに不要なんです。

ライブを行う時のように、「あの曲をやって、次はあの曲で、最後はあの曲を・・・」なんて、考えるだけ無駄!(キッパリ!)

 

プロモーションの場として、ライブ風にやるなら別ですが、基本的にはバスキングで自分をアピールすることを考えてはいけません。

 

なぜなら、自分を推せば推すほど、通行人は「引き」ます。つまり、鬱陶しがられます。その中で自分のアピールに反応してくれる人がいても、それは一握り。

 

宣伝をしてない限りは、自分の音楽を求めてやってくる人はいないのです。

演奏をする場所が「路上」であることを忘れてはいけません。

 

そこは、自分のステージかもしれないですが、その前に「公共の場」です。音楽を聴きたくないと思っている人だって目の前を通るかもしれません。

 

路上を行き交う万人の邪魔をしないバスキングをして、その中で、ファンを掴んでください。

 

路上の主役は通行人であること。それがルールです。

 

あの曲、この曲をアピールしたい、このリストの順番で客を掴みたい・・・どんなに考えても、いつ、どの時間にあなたの音楽を好む人が通るのかもわからず、通行人は一瞬でバスカーの目の前にやってきて、一瞬で通り過ぎるのです。

 

そんな事を考えるより「稼げる選曲」にいますぐシフトしましょう。

 

その前に「不要なもの5つ」の頁でお伝えしたした4つ目の「セットリスト」に続く5つ目の「譜面台」。こちらについてお話しします。

 

 

ステージ上での譜面台使用は賛否あり?

 

譜面台はセットリストと関連してます。

 

例えば2時間のプログラムを組むとしたら、セットリストも必要、長時間は不安なので譜面も用意していたいですよね。

そのためには譜面台が必要。

 

ただ、ステージ上での譜面の使用、これは賛否ありますよね。

概ね「否」だと思った方がいいです。

 

ステージで譜面を見ながら歌うこと、これは「NO」です。

 

ジャムセッションの世界でも、ジャズの場合はイニシアチブを取る人間が、譜面を奏者枚数分用意して持参するのが常識です。ジャムの場では歌手でも譜面(歌詞)を見ながら歌う人も少なくはありません。

 

ライブなどのステージでも、サポートのバンドであったり、長時間のイベントで数多くのバンドと共演する、他人のオリジナル曲を急遽演奏するなどであれば、譜面を見ながら演奏することも、なんらおかしくはありません。

 

クラシックの演奏会や、ミュージカルやオペラで譜面を見ながらオーケストラが演奏する、これも普通です。

 

でも、ミュージカルの舞台に立っている役者さんが、譜面や歌詞を見ていますでしょうか。

 

自身が舞台の主役であったり、それが自分のバンドや、ソロ歌手のコンサートであったり・・・つまり大衆音楽のショウであれば別です。

 

好きなアーティストのコンサートに行き、その歌手が歌詞を見ながら歌っていることはありませんよね。

 

プロのステージも、アマチュアのステージも変わりはありません。

自分のショウで、譜面を見るのは、基本的には「NO」です。

 

もしそこでお客様からお金を頂いてるなら、譜面を見るなんてとんでもない。

 

初心者の頃、誰もが言われたことがあると思いますが、弾き語りの時は、心配なコードチェンジやソロパートの時以外はギターを見ないようにして弾き、お客さんの方を見て歌う。まずはここからと言われています。

 

ただ、忙殺的なスケジュールで日々長時間演奏をこなしたり「急遽この曲を披露したくなった」という場合もあったり、事情はそれぞれあると思うので、一概に、譜面を見てることが全てNOと言ってるわけではないので、ご理解ください。

 

現実的には、ミュージシャン仲間でも「あのプロの人、自分のソロコンサートで譜面見てたよね」なんて意見を出す人もいますので、基本的にはNOと考えている人が多いということです。

 

私も、例えば50回ステージを演ったとしたら、2回は譜面台を立てています。(笑)

 

でも、それくらいの率だと思ってください。

舞台では、譜面は見ないのが当たり前、という世界です。

 

 

譜面台がある安心感には要注意!

 

流石に、歌詞をステージで見ながらライブやる方はいないと思います。

でも、弾き語りであれば、歌詞とコードの両方が完璧に頭に入ったかどうか不安な時、コード譜だけでも譜面台にあると安心ですよね。

 

譜面や歌詞があれば、それが自分が弾ける範疇であれば、いつでも即興で演れます。

 

極端なことを言えば、ライブ中に譜面があるという安心感で、いつでも気構えなく演れるのです。

 

私が渡英前、まだ初心者だった頃、ギターも弾き始めたばかりの頃です。弾丸的にライブをやり続けた時期がありました。

 

その時は常に譜面を持参しておりまして。(笑)

 

弾丸的だったので、曲がかぶるのは避けたい。時間がなくて完全に暗記する自信もない、なので、「このライブが終わったら次はあのライブで新曲を」・・・と、かなり曲目も変えて挑んでいたのですが、譜面があるので、特に危機感迫った記憶はありません。

 

軽くおさらいをして、弾ける!歌える!というのさえ把握しておけば、本番で間違える不安はないのです。だって、譜面があるから。

 

つまり、実際には身体に消化してない曲だから、譜面を見るというわけで。

 

新曲で演奏が不安な時は、とにかくスタジオに長時間入り、演り続けて身体に覚え込ませる!長期のツアーの際はスタジオ合宿で集中する!・・そうやって、ミュージシャンの皆さんは、無数の曲を演奏しながら数多くのライブをこなしておられるのです。

 

譜面を見ることは癖になります。

 

できれば、すぐにでも譜面を見続けるのはやめた方がいいです。

 

 

当たり前のように譜面台がないイギリス

 

私が、ステージ上で譜面を見るのをやめたきっかけは、渡英してからです。

 

東京で弾丸ライブをしてた時は、初心者というのもありながらも、他の方で譜面を見てる方は多かったし、小さな会場だったのでその安心感もありました。

 

小さい会場だから大丈夫かな、東京ドームだったら見ないけど・・・みたいな(笑)、そういう考えは根本的に間違ってますよね。

 

会場の大小は関係ない。お客さんの前ですから。

 

当時は「見られ方」というのを気にしたこともなかったし、それに、普通に譜面立てが常設してあるじゃないですか、ライブ会場に。

 

あったら使いますよね。(笑)

 

渡英して、多分2週間目くらいの頃だったと思います。

イギリス・ロンドンの舞台に、初めて立った時の事。

 

弾き語りでの出演だったので、ギターと、もちろん譜面も持参しました。念のために携帯用の譜面立ても。

 

ところがね!

 

無いんですよ、ライブハウスに譜面台が。

 

PAもアンプもあるのに、なんで?!と思いましたね。ああ、譜面台持参して良かったと。(笑)

 

その後も、続けていろんな場所に歌いに行きましたが、どこの会場にも、譜面台なんて置いてないわけです。

 

それに、他のステージに立つ人で、譜面を見ている人なんて誰もいない。

 

譜面を見たからジャッジされるわけではありません。

 

でも、セットチェンジの時に譜面台を立ててゴソゴソする時間ももったいなくなるし、まず、恥ずかしくなるんですよね。誰も譜面台なんか使っている人はいないから。

 

渡英して4週間目くらいにやめましたね。譜面を見ながらギターを弾くのは。

 

でも、見なければ見ないでなんとかなるし、お客さんの前で一回演ってしまえば、そこそこ消化できるんです。

 

ですから、勇気を持って譜面無しで一回ステージに立てば、その時に演った曲は全て覚えるというわけです。

 

その前に、ステージで譜面無しで立つために、そのつもりの練習もしてますからね。記憶するまで。

 

そう考えると、譜面を持ってステージでやれる安心感というのは、実はステージに立つまでの準備時間を省いていることである、というのがわかります。

 

次は、イタリアでの譜面台の有無や、ヨーロピアンのステージ本番前の様子にも少し触れてみたいと思います。

 

ご一読ありがとうございました。