皆さんは、バスキング(路上ライブ・ストリート)と聞いて、どんな風景を思い浮かべますか?

 

また、バスカー(ストリートパフォーマンスをやる人=大道芸人)と聞いて、どんなスタイルでのパフォームを思い浮かべますか?

 

まずは、バスキングについて「はじめの一歩から」という方は、こちらの記事をご参照ください。

 

 

バスキングに関する記事は、コチラ にまとめています。

 

 

さて、そんなバスキングですが・・・

そのスタイルって何が正解なのでしょう?

 

もちろん、正解というのはありません。ただ、パフォームのスタイルによっては、若干、気をつけないことも出てくる可能性もあるのです。

 

「楽器は何がいい?」「アンプやマイクは使った方がいいの??」という事をたまに聞かれることがあるので、今回はそれらについて、お話ししたいと思います。

 

バスキングというイメージから、まず想像するのは、ギター演奏や、ギターを手にして歌う弾き語りかと思いますが、特に気に決まった楽器というのはありません。

 

バスキング=大道芸をすることであり、バスキングをする人を「バスカー」と呼びます。

 

つまり、バスカー=大道芸人です。

 

ギターであれば、アコースティックから、エレキギターを使ったソロ演奏でも、歌入りでも構いませんし、ギターではなく、ヴァイオリンでも、サックスでも、ハープでも、アカペラ歌唱でも、口笛だけでも、さらにいうと、銅像の姿をして立ってるのも「バスカー」です。

 

結論として、「楽器」は何か、「アンプやマイク」の使用の有無、そこは自分の演奏スタイルで挑んでください。楽器や、それに伴うアンプやマイクの持参は「自身のおまかせ」となります。

 

ただし、その楽器やスタイルによって、場所選びは重要になります。

 

同じ路上でも、軽く屋根があったり、向かいに壁があるとか、どこかの場所の一角というような、音響が響くような場所であれば、音量が大きい演奏は好まれません。

 

音量が大きい演奏というのは、例えれば、アンプを使った演奏(特に、ハードロック系の騒がしめのソロ演奏)、マイクを通した歌唱、サックスや打楽器の演奏などです。

 

響きが良い場所や、狭い場所などでそれらの演奏を行うと、(全ての通行人が音楽を聞きたいわけではないため)中には好ましく思わない方もいるので、通行人からクレームが入り、場所移動の注意をされる可能性が高いです。

 

それらで演奏したり、マイクを使って歌いたい場合は、音の跳ね返りがないような、広々とした屋外の場所が望ましいです。そういう場所ですと、どんどん音が外へ外へと逃げて(吸収されて)いきますから、逆に音量が大きい方が良いのです。

 

そう言ったことを踏まえ、場所を考えて挑む場合は、小型アンプや、マイクスタンドやハンズフリーマイクなどを持参してOKです。

 

 

アンプ使用の注意点は、実は音量だけではない?

 

バスキングでのアンプ使用は、場所や音量などに注意を払えば「使用OK」ということですね!

 

アンプを使った方が良い楽器や演奏もあると思うので、ぜひ、使用してみてください。

 

但し、セッティング時間が少しかかるわけなので、開始準備や終了の片付け時間のほか、場所移動をせざる得ない状況も考え、機材は最小限に留めて持参する方がベターです。

 

実は、アンプ使用の注意点は、それらだけではないのです。

 

アンプやマイクなどの機材を使う場合は、あまりにパブリックな場所でやってる場合、ポリスやお役人の方々に警戒されることもありますので、予め心得ていた方がいいです。

 

身分証明などは必ず持っておいた方がいいですね。

 

国公認バスカーの場合は、ライセンスは常に所持して演奏する義務がありますが、もちろん、国公認バスカーでも、ポリスに質問を受ける場合があります。

 

ライセンスがあればライセンス提示でOKですが、所持者でない場合は、パスポートなど、身分を証明するものが念のためあった方が良いと思います。

 

特に、恐れることではなく、「不審者ではないですよ」というのがわかれば良いのです。

 

 

どういうことかと言いますと、ある意味で、危険予知対策といったところでしょうか。もちろん、我々側からではなく、国側からです。

 

機材はつまり、電子機器関係なので、それらがショートしたり、最悪事故に発展する可能性や、あるいは意図的に何かを仕掛けるような悪意があるかもしれない、という人々の懸念があるのですね。

 

国公認のバスカーの場合は、アンプを使用する時は、ライセンス取得時や更新時などに、事前の申請と許可が義務付けられています。

 

念には念を入れて、何か事故などに繋がらないように、お役人方は注意を払っているのです。

 

街の景色であるバスキングだからこそ、安全に、誠実に行われていてほしいという、そんな確認が入ることもあるのです。

もちろん、基本的にはそんな質問を頻繁に受けることはないと思うのですが、念のためのアドバイスです。

 

フリーで演奏する場合は、そういった見解があるということも踏まえておいた方がいいですね。

 

フリーでアンプを使って演奏している人もいますので、アンプを使う限りは、ある程度、上記のことを把握して挑みましょう、という事でした。

 

ちなみに、私はアコースティックギターで、アンプ無しのマイク無し、生音の生声でバスキングをします。

その方が、場所の制限もないですし、移動も楽なんですよね。(笑)

 

アンプ使用のバスキングには、意外なメリットも?!

 

実は、アンプを使うと、あるメリットもあります。

 

アンプやマイク使っての演奏や歌唱と、生演奏&生歌バスキングでは、アンプやマイクを使った方がチップは多いんです。

 

なぜかと言うと、演奏の音が通行人に届きやすいから、なんですよね!

 

演奏がいくら良くっても、跳ね返りなく歌や音が空気に吸い込まれたり、雑踏の音にかき消されたりなどで、道行く人にその演奏が届かなければ、聞いてる人には何をやってるかわかりませんから。

 

生でやるには、相当の音量が必要です。

 

もちろん、遠慮せずに演奏したい!ばかでかい声で歌いたい!と言うのでしたら、生演奏がベターですけどね。(笑)

 

通行人は、我々の前に立ち止まって音楽を聞くわけではなく、歩いている最中、向こうから聞こえてくる音楽に気づき、バスカーに近づいてくるまでの間にその音楽が好きかどうかを査定し、チップを落とすわけですから、少しでも長く聞いてもらおうと思うならば、なるべく早く、自分の演奏を(バスカーがこんなのを演ってますよ!)と、知らせてあげる方が良いのです。

 

アンプやマイクを使う場合、場所の制限や、あまりの音量だとクレームの可能性もありますが、そこは実際に経験したり、調整しながらやっていくと言うことで、チャレンジしてみるのも良いと思います。

 

また、アンプやマイクを使うことにより、歌や音の些細な表現が出せると言うのもあります。

 

歌で例えると、生声であれば、囁くような歌声では、雑音の多い路上では全く聞き取ることができませんが、マイクがあれば、ファルセットを使いながら歌っても、通行人に聞こえますからね。

 

アンプやマイクを持参し、バスキングに出向くというのは、演奏中も何らかの注意が入ったり、音量クレームの可能性もあるかもしれません。

 

また、セッティングや荷物が増える事も含めて考えると、少し一手間かかるイメージもあります。

 

しかし、アンプを通して演奏するということは、それなりのライブ感や臨場感が現れて、まさに「オンステージ」といった雰囲気があります。

 

演奏も、自分らしさをより出せるかもしれません。

 

渋くギター1本を持ち、流しやジプシーのような雰囲気で、旅人のような雰囲気でバスキングをシンプルにやるのも格好いい。

 

アンプやマイクを使用し、まるでライブ会場かのような演出をしている、よく見かけるストリートパフォーマー、そのイメージそのもののようなバスキングも格好いい。

 

ぜひ、自分のスタイルでバスキングにトライしてみてください!

 

次の記事では、バスキングにおける、ボーカリストさんへの注意点をお話ししたいと思います。

 

今回の、アンプやマイク使用についてのお話しと少し関連するので、バスキングで歌を披露したいとお考えの方は、ご参考にして頂けたらと思います。

 

それでは、また!

 

ご一読ありがとうございました。